森 絵都さんが直木賞を受賞したということで、祝福ついでに本の紹介です!
わたしが森 絵都さんの本に出会ったのが、ちょうど中学2年のときだから、かれこれ5年の付き合いになるのかな。その、記念すべき出会いの本が「カラフル」でした。
物語の主人公は、中学2年生。初読のときの年齢と、ぴったり同じだったのです。だから余計に「カラフル」の世界へどっぷりと浸かっていました。
くびすじにまとわりつく真綿のような、どうしようもない息苦しさとか、信じていた美しい世界はよくよく目を凝らすと、いたるところに汚泥と涙がかくされていた真実とか。
乾ききった土に、いのちの雨がすみずみ染み込んでいく感覚です。
絶対的な共感と衝撃が怒涛のように押し寄せてきて、それ以降、この本はわたしの中学時代のバイブルになりました。
その後、5年間は、すこしずつ大人になってきたこともあり、一時は森絵都さんの本に対する気持ちが遠ざかっていたこともあります。
でも、14歳のあの頃に、信じられないほど生き難くて戸惑うばかりだったあの時代に、確実に道しるべを作ってくれた本は「カラフル」だったんです。だれも黙りこくっておしえてくれないことを、この本は教えてくれたんだと思う。きっと、これを読んだことでわたしの人生は変わったのだといま実感しています。おおげさにきこえるかな。でもほんとうなんです。
そんな出会いがあって、それから、森 絵都さんの書かれた本は全て読むようになりました。
だからこそ、直木賞受賞とニュースで知ったときには、なんだか凄く感慨深いものがあったのです。「カラフル」を書かれていた頃は、まだまだ無名の新人で、児童文学しか執筆されなかった方でした。
5年間の思い出をこめて、おめでとう、かな。
それから、いままでありがとう。
P.S.
この調子でいくと、いしいしんじさんも、直木か芥川賞にくるかもしれないとちょっと思っています。